栃木城縄張図(国土地理院の電子地形図25000)
12月31日、天気予報は晴れにもかかわらず朝から小雨、とりあえず予定どおり東広島市に向かいました。雨は城の下につくころには粉雪に変わったが低丘陵なので城内へ強行突入、藪は少なく思ったより見やすかった。 吉原川の右岸(西)、東麓を県道161号線が通っている 標高410m(比高50m)の丘が栃木城です。ピーク部は東西に切岸の痕跡があるが自然地形の様に見えました。北端部に北辺に土塁が見られる三段の切岸ないし空堀があり中段、上段は西側に延びています。上段は西側に3mの張出(折れ)があり虎口に関連するものかも、東側も下りながら続いていました。南側は2重の堀切で遮断して、「世羅台地の小規模城館ー空堀・土塁の用法に注目して」の縄張図ではその南にさらに2重の空堀が書かれていますが私は今回見忘れました。2重の堀切の東は谷状の地形が入り込んでいますが、これは後世の土取り等の改変かも知れません。栃木城の丘は東側が県道により削られているので現在急斜面になっていますが、この改変が城域まで及んでいないと思います。南北は厳重に空堀で遮断していますが、その内部は何も無い不思議なものでした。
北下段空堀写真
北中段空堀写真
北上段空堀写真
北上段空堀西部張出写真
南2重堀切写真
遠景写真
- 参考文献
芸備友の会
芸備 第28集 特集・広島県の中世城館
表 邦男氏 世羅台地の小規模城館ー空堀・土塁の用法に注目して
株式会社 新人物往来社
日本城郭大系 第13巻 広島・岡山