大平山城縄張図
大平山城縄張図は高橋成計氏作図、
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上月城と寄延川の谷を隔てて北の山が太平山です。
日本城郭大系12大阪・兵庫の472頁の上月城の中で、この山に上月城が築かれて後に現在の荒神山に移されたとの記述があり、
平坦地の存在についてふれられています。
高橋成計氏は上月城周辺の陣城について調査を行っておられています今回大平山城の調査に同行しました。
大平山は荒神山とは異なり山頂部は平坦な地形が広がり、
荒神山上月城の様な急傾斜の尾根上に郭を作る様な形態の城作る余地はなく、
現在257.7mの山頂部の東部の遺構群、西側の平坦部の遺構部、南の寄延集落の上にに張り出した尾根上遺構が見られます。
特に西側の平坦部の西斜面には明確な切岸と、それに伴う虎口遺構、空堀などが見られました。
この大平山城、南の大亀山城、南東の円光寺、早瀬の高地に毛利方の陣城遺構が見られ上月城を厳重に包囲していたことが伺われます。
なお日本城郭大系12大阪・兵庫467頁では中国高速道路の南にある宇根の姿集落背後に宇根山城があり吉川元春の陣と紹介があります、
杉坂峠を越えて上月周辺に進出する場合、陣城の可能性があると考え私は周辺を歩きましたが顕著な遺構を見つける事が出来ませんでした。
写真3 空堀
土塁
- 参考文献