木津川が大きく北に流れる方向を変える所に張り出した山(標高約250m、比高約180m) の山頂部が竜王山城です。竜王山城は普通では東西南北に方形の土塁囲みの郭が並んでいる様に説明されますが、実際に現地を見ると必ずしもそのようなものでは無いように私には思えました。特に北側の二つの郭は、龍王社の建立に伴う改変が甚だしく特に北西の郭は原形が分らないくらいです。北東の郭も内部に土塁の様なものや空堀の様な窪地が見られますがそれが城郭に関連するものとは分かりません。それらに比べると南側の郭の状態はましで、南西の郭は取り囲む土塁が西側の一部を除き残り、南西角は一段高く広くなり櫓台の様な感じを持ちました。南東の郭は北側が斜面で遺構の残りが悪くなっていますが南側特に南西角付近の空堀及び土塁がよく確認できます。
南東郭南側写真
南東郭虎口写真
南東郭西側写真
南西郭南切岸写真
遠景写真
- 参考文献
伊賀中世城館調査会
伊賀の中世城館
伊賀中世城館調査会
古城雑記 調査日誌第161号