大森城その2

大森城縄張図(国土地理院の電子地形図25000)

 

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東近江市の愛知川流域の平野部に臨む、南の布引山を中心とする丘陵地帯北端の東西に延びる丘の標高約230m(比高約100m)のピークが大森城です。城のある地形は西に向かって開いた逆C字型の尾根を利用して土塁とし、西の開いた所を土塁で塞いで虎口にしています。北の下段の郭と南の上段には東西の二つの郭があります。注目すべきは、南東の郭(おそらく主郭と私は思いますが)に至る通路は北に延びる土塁の上を通り両側を土塁に挟まれた所を南に進み左に折れる一種の枡形虎口の様に私には見えました。西の虎口の内側に溜め池の様な窪地がありますが、この様なものは各地の城で見る(例として周山城主郭の東側の虎口の内側の石積の井戸とされている所)ことができますが、私はこれは虎口の防御に関わるものではないかと考えています。またこの虎口の外側の斜面には2本の竪堀、南側の斜面には南側の谷達する竪堀が2本見られました。

 

  • 参考文献
       戒光祥出版株式会社 
         城郭談話会編 図説 近畿の城郭2