八講師城

 

八講師城縄張図(国土地理院の電子地形図25000)
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米原市梓河内集落の東、標高461m(比高320m)の三角点から西につながる稜線が八講師城です。

稜線の最も広くなっている所の3段の郭が八講師城の主要部で、北、南、北東、南東と三角点につながる東の尾根上にも遺構が見られます。

主要部の3段の郭は、西が最も高く西から南にかけて堀残しで土塁状になっている所を櫓台とし、主郭と説明(米原市公式webサイト内八講師城トレッキングマップ)されていますが私は2段目の郭が主郭で、西の郭全体が櫓台的な機能を持っものと考えます。

2段の郭は、削平が良く東側に土塁が見られます、土塁の南端に最下段の郭に降りる虎口があります。

3段目(最下段)の郭は、東から南にかけて土塁が残り南の中央付近に南尾根の郭群に降りる虎口と思われる所があり石が集めれれています。他に石が集まっている所がありますが石垣が崩れた物か不明で、まとまって石組になっている所は見られません。

南の尾根の郭群には石列ではないかと思われるものがあり、東斜面には竪堀が下りていました。

北尾根の郭群の東斜面にも竪堀がありました。

北西及び南西の尾根にも数段の郭があり、所々竪堀の様なところがありますが明確なものではありません。

現在、主要部最下段郭の北に登山道が取りついていますが虎口でなく後世のものと私は思います。この下の谷部に堀切の様の地形がありますが不明確です。登山道は東の三角点方向に続きますが削平地、切岸なような所がりますが不明です。

 

中段郭写真

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中段郭切岸写真

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中段郭虎口写真

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下段郭写真

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下段郭土塁写真

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北尾根郭写真

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北尾根竪堀

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南尾根郭石列

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南尾根竪堀

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  • 参考文献

   戎光祥出版株式会社 2017年8月17日発行

    城郭談話会編 図解 近畿の城郭4