田屋城縄張図(国土地理院の電子地形図25000)
高島市マキノ町森西の集落背後(西)の標高309.9m(比高約200m)の尾根のピークが田屋城です。このピークの原地形は広い平坦地であったと思われ、この平坦地に土塁に区画された三つの郭が東西に並んでいます。中央、西の郭の背後は一段低い郭で西側は削り残しの土塁、東側は主郭に至る道が土塁状になっています。最も北は高くなっていますがおそらく尾根が出ていたと思います、その上面を掘り下げ東、南、西を土塁として残し北側のピーク部を櫓台状にして残しています。ここはおそらく主郭(奥の丸)と思われこの郭の土塁の南東角を利用して2折して入る虎口としています。主郭の背後は深く掘り下げた堀切で東に竪堀が3本見られます。堀切の北は平坦地は約70m続き尾根を分断する堀切が有りますが、この平坦地について私は郭では無いと思います。各所に竪堀が見られますが南中央部の竪堀は他のものより幅が広く長さも約100m強続きます。なお谷を隔てた東の尾根上には馬駆け場と呼ばれる土塁、空堀の遺構があります。
主郭虎口写真
主郭南西部内側土塁写真
南東郭の南東部土塁写真
南東郭の南部土塁写真
南西郭の西部土塁写真
堀切部竪堀写真
北端堀切写真