船坂城塞群

今回は図面はありません

本日7月2日久しぶりの週末の晴天なので、兵庫県上郡町にある「図解 近畿の城郭2」で掲載されている
船坂城塞群を見に行ってきました。
場所は、大聖寺山城のある山地より張り出した谷の台地上の地形で、東側は尾根が立ち上がっており、
西側は沢になって高い岸になっていて、この岸は南側に回り込んで台地の南端になっています。
台地の中央付近の、やや狭くなったところに鳳張1、2号の古墳があり、山際の2号墳から西に向かって
約75mの土塁が伸びていました。
土塁の北は深さ約1m×幅約5mの空堀になっており、土塁の高さは南側で約2mとなっていました。
2号墳は山際にあり空堀は、2号墳過ぎて斜面を若干立ち上がっていますが、2号墳の東には周濠と思われる
溝状の地形があり、この溝と空堀が合う所は土塁で塞いでおり奇異な感じがしました。
この谷から尾根を挟んで西側の谷は、西方寺と言う寺院があった様で切岸による区画があり、
所々土塁、空堀のようなものが見られました。
この谷も西側に沢があり沢を渡ると大聖寺山城に登ることができます。
当初、登るつもりはありませんでしたが、最近山城に登ってないのでトレーニングを兼ねて登りました。
整備された登山道は無く、おそらく曾てあった送電鉄塔整備の山道が途切れ途切れがあるのが現状です。
特に標高100m以上はシダの藪を進むことになりました。
城直下で道が現れますが、これは城の東下をまいて城には上がれません。
途中の登れそうなそうな所を見つけ登ると、背後の堀切に出る事が出来ました。
城域は、基本的には未整備な雑木林ですが木が大きく下草もなくこの時期でも遺構を充分確認できました。
主郭は2段で、東側の端は土塁になって下段に延びていましたこの先端には、
下の腰郭からの上り口になっていました。
主郭から一段落ちた先端の郭には6×4mの落ち込みがあり虎口と思います。
虎口の天端には石積の痕跡があり、主郭との切岸にも石垣が見られました。
主郭の奥には幅の広い土塁がありその根元に石列がありました。
以上ここまで確認して、今日の高温のため体力と持参した水も尽きそうなので、
図面は冬枯れの時に再度上ることにして下山しました。

鳳張の遺構
土塁西端南側写真

土塁西端北側写真

土塁東端北側写真

古墳の部分写真

  • 参考文献

城郭談話会編
  図解 近畿の城郭2