平井城縄張図(国土地理院の電子地形図25000)
県道408号線の東に隣接する標高390m(比高30m)の小丘陵が平井城です。丘陵最上部100×70m範囲を空堀で囲んでいます。しかし在地の居館とするにはその内部は、建物を建てるような削平はされておらず自然地形の様に私は思いました。その外側に空堀が幅6mの規模で一部は腰郭状になっていますが、東、北、西、南に2~3重見られます。平井城の注目点は、南東角が3×6mで張り出しておりこの周辺から最上段の郭の西縁に沿って土塁が明確に見られます。この張出は虎口に関連する櫓台ではないかと私は考えます。虎口は明確なものは見られませんが、櫓台の下を通り南の土塁先端から一段下の南の郭に入ると中央部に最上段の郭に上がるスロープの様なものがあります(後世のものかもしれませんが)2019年の最後の訪城ですが30,31日両日とも朝から雨、雪でしたがこの時点でようやく止み見ごたえのある城を見る事が出来ました。
西側上空堀写真
西側下空堀写真
櫓台西先端写真
櫓台西空堀写真
櫓台北側写真
櫓台南下土塁写真
主郭入り口スロープ?写真
北東角空堀写真
遠景写真
- 参考文献
芸備友の会
芸備 第28集 特集・広島県の中世城館
表 邦男氏 世羅台地の小規模城館ー空堀・土塁の用法に注目して
株式会社 新人物往来社
日本城郭大系 第13巻 広島・岡山