平福城

平福城縄張図

津山市の南西部は標高500m前後の山が連なっている高山地帯になっています。その中を倭文川が流れていますが、
その支流の公文川が流れる谷に美作国の山城では平福城と円宗寺城の2城が掲載されています。
円宗寺城は谷の最奥部の里公文上にあり、周辺は標高400mの山地で美作国の山城では標高426mの山頂を取り巻くように
数段の土塁を持つ削平地が描かれていますが、現地は檜の植林と竹藪になっています。
耕作地(畑)跡と私は思いました。
平福城は谷の入り口付近の里公文の谷の東側の、高津神社のある尾根の先端の標高203mのピークにあります。平福城の
主郭は北、西、南を高い切岸で切落とし全州を土塁で囲んでいます。南側の土塁上面は広く
櫓台と考えられます。主郭の東には2段の郭があり主郭に隣接するものは主郭の虎口受けの機能を持つものと私は思います。
東の先端には空堀があり、北側を除く東から南および西と空堀が取り巻いていたと考えます。
以上のように、平福城は小ぶりながら主なパーツがすべてそろっており見応えのあるものでした。

主郭写真

東側写真

  • 参考文献

美作国の山城