白山城

 

白山城縄張図(国土地理院の電子地形図25000)

 

武田流の縄張の特徴があるとされる白山城ですが、現地を見て果たしてそうであるかとの疑問を私は持ちました。

また特長の一つである周囲の斜面に放射状に掘られた竪堀ですが、現物を見ると残りが悪く尾根を掘りきっている堀切と比べ痕跡程度のものが殆どで、主要部の郭等にたいして時代が古い遺構ではないかと私は感じましたが、この辺は現地の説明板にもこの城が寛文年間まで存続したことが関係あるように私は思いました。

白石城は、釜無川の左岸(西)の河岸段丘に西の高地から張り出した尾根のピーク(標高561.1m/鍋山からの比高140m)に土塁に囲まれた郭があり主郭と思われ、北及び東の土塁は失われておりこれは後世の改変が原因かも、南東の角が虎口で東から北にかけて一段低く腰郭となって、北の中央に虎口が開いています。

腰郭の北は、堀切が隔てて北の郭となっていて、西は横堀、北は堀切、北東角はくぼんで虎口が開いていますが形としては内桝形に見えます、虎口を出ると小郭で外に出るルートは現在不明です。

主郭の南は低くなって広い郭ですが、その西が一段高くなって主郭の根元が空堀状に堀られているが、西端が堀り切らず残しているのは理由が分からない。

当日は白山神社を目指したが、倒木で道が通れず武田八幡宮の駐車場に車を止めさせてもらい城を目指したが、ルート案内の標識が十分でなく特に山の登り口が分からず少し迷った。

 

山頂郭(主郭)写真

虎口

 

南郭写真

 

主郭下の腰郭写真

虎口

 

北郭写真



西側横堀

虎口

 

北端堀切写真

 

西堀切写真

西端堀切

 

遠望写真

 

  • 参考文献

  韮崎市教育委員会  1999年3月30日 発行

   白山城総合学術調査報告書 白山城の総合研究