真篠砦縄張図(国土地理院の電子地形図25000)
南部町役場から北に見える、富士川右岸の国道52号線が麓をアースシェッド(覆道)(標高259m/比高約富士川水面より200m・真篠集落より70m)の山頂が真篠砦です。
現地の説明板では、駿河から甲府に向かう河内道が真篠砦の南から西の鞍部を通っているので真篠砦が作られた目的は、街道と富士川の水運の監視、および駿河侵攻の中継地としての目的があったように思われます。
山頂部は周囲を高い土塁で囲まれた東西南北約50m強の郭で主郭と思われ、北側中央に平虎口、南東角は形から外桝形虎口と思われるが現状は下の郭からのルートが不明。南西角も土塁が切れているが後世の改変と私は思います。
主郭の南は約40×30mの削平の良い郭があり、西には西に傾斜した削平地で郭と思います。
西の削平地のさらに西に延びる尾根上面が約80mの郭となっていて、その先端に規模の大きい堀切と小郭があります。
この城の最大の注目点(疑問点?)は、南の郭の南の鞍部を超えた尾根上面いっぱいに土塁7本が尾根の軸線と平行につくられており、通常の堀、土塁(畝堀)であれば放射状になりますが、これでは城に向かって侵入に対して阻止効果はないように思い、私には意味が分かりません。この土塁列のすぐ南に河内道が通っているので関係あるかも。
山頂郭(主郭)写真
北側
南東角虎口(外桝形?)
西側
南側
南西角
西削平地(郭?)写真
西尾根先端堀切写真
土塁列写真
遠景写真
- 参考文献
株式会社 新人物往来社 昭和55年10月15日 発行
日本城郭体系 第8巻 長野・山梨