大町山城縄張図(国土地理院の電子地形図25000)
2021年の年末、広島県の尾道市、福山市の城へ行きましが、その中で最も印象に残ったのが今回の大町山城です。
尾道市と福山市の境界近くで福山大の西、山陽自動車の南に接する標高126mの山の南に延びる尾根先の標高約80m(比高約70m)に位置します。
東中腹の虹が丘団地から尾根上をめざし、尾根を南に降ると竪堀が現れます。
竪堀先の尾根先端は、切岸も不明瞭な3段の郭がありますが、周辺には土塁、堀等も見られません。
郭の北は、低く平坦な鞍部になり竪堀が尾根の軸線から東西に向かって掘られています。
鞍部の北は一段高くなり、南部と比べると大きめの竪堀が北端の堀切状地形まで見られます。
当初、尾根を単純に連続した堀切で刻んだものだと思っていましたが、「広島の中世城館を歩く」の中で指摘されている様に竪堀を畝堀の様な使い方している様に私も感じました。今まで見たことが無いものでした。
北部竪堀写真
中央部竪堀写真
南部竪堀写真
遠景写真
- 参考文献
株式会社 渓水社 令和3年2月1日 発行
表 邦男氏著 広島の中世城館を歩く