黒木西城

 

黒木西城縄張図(国土地理院の電子地形図25000)

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大宇陀本郷の溜池の南から東にかけて続いている丘陵地の、標高約450m(比高約60m)のピークが黒木西城です。

丘陵の先端には黒木北城、東側の丘陵には黒木東城と比較的規模の大きな城が密集している状況です。また本郷の谷の西の丘陵には本郷城があり、北城、東城、本郷城は空堀が印象的な城ですが、この黒木西城は異なる感じがします。

黒木西城の遺構は、C形の尾根の上に削平地を作り、南に大規模な堀切で尾根を分断しています。堀切を超えた尾根上にも削平地、小規模な堀切があるので南に向かって尾根を歩きましたが城郭遺構は見られませんでした。

黒木西城の見どころは、北部にある竪堀で西は急斜面に30mを超える物が、東には緩斜面の端に短い竪堀が見られます。

この様な黒木西城の縄張りですが、C形の尾根の内側(東)の削平地(耕作地の跡と思われます)が郭だとすると、伊賀でよく見られる丘陵を切り込んだ形ですが私はその点、否定的に考えていますが。

 

北部郭写真

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中央部郭写真

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北西斜面竪堀写真

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北東斜面竪堀写真

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南端堀切写真

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南端堀切南削平地写真

 

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  • 参考文献

   戎光祥出版株式会社  2014年8月8日出版

    城郭談話会編  図解 近畿の城郭1