上牧城城縄張図(国土地理院の電子地形図25000)
今回の上牧城は「2019年5月28日のブログ井中城」と同じく高橋成計氏により城郭調査のなかで発見された未知の城です。既存の地誌類や兵庫県の遺跡地図にも全く記載が無く地元の聞き込みにおいても城として認識されていませんでした。高橋氏は概知の城の調査はもとよりその城の周辺の地形(尾根続きのピーク等) や周辺の古道、その地域の時代背景を考慮して広く歩かれて現在まで知られていなかった城を数多く報告されています。「2016年6月4日のブログ長谷山城」から東へ約2kmにある南北に連なる丘陵の標高200m(比高100m)の2か所のピークに城郭遺構が見られます。北の遺構は北端を堀切で分断して最高点の郭の中心に約10m四方のマウンドを残して、その北側は東に向かって虎口の様な形で下がっています。南の数段の削平地があり南端の東斜面に3~4本の竪堀列(畝堀)が見られます。南の遺構は周囲を一段低くなった腰郭が取り巻く郭がありその東斜面に現状6本程度(可能性のある痕跡が数本あります)確認できます。西斜面には北から南西角に溝状のものが上がっていますが空堀で無く道かもしれません、北端の西斜面にも竪堀と思われるものがあります。
北遺構写真
北端堀切
最上部郭北端
最上部郭
北より南方向
南より北方向
南西角竪堀
南遺構写真
削平地
北側竪堀
西斜面竪堀
遠景写真
- 参考文献
ありません