年本城縄張図(国土地理院の電子地形図25000)
津山市北部の天狗寺山を主峰とする高地には北の賀茂へ抜ける峠道が幾つかあります、このうちおそらく最短ルートと思われる利元峠の交通を管制するために年本城は 築かれたと私は考えています。利元峠の西の標高618mの山頂を主郭として南と南東に降る尾根上に階段状の郭があります。南側の郭群は比較的広く削平も良いものですが、南東の郭群は細尾根のため狭小のものになって全域にわたって東側(峠方向)に土塁が見られます。城域の現状は藪と倒木(写真を見て頂くと分かると思いますが)で歩くことが困難で峠道の古道から城に至る道もわからなくなっています。美作国の山城では美作北部での毛利氏と宇喜多氏の攻防の際に毛利方に付いた地元の福井氏が年本城を築いたとあります。
主郭土塁写真
東尾根土塁写真
- 参考文献
美作国の山城