和田山城

和田山城縄張図(国土地理院の電子地形図25000)

観音寺山城のある織山(観音寺山)の北に長く伸びる尾根が愛知川に至るところにある、
標高180,2mの和田山山頂が和田山城です。
約20年まえに登った時は、やぶが激しく殆ど記憶も残らない位しか見ていませんでした。
今回のぼってみると、以前とは異なり山頂まで道があり、やぶは以前よりは城内が見やすい状態となっていました。
和田山城は、山頂部の東西を掘り残して土塁状にしておりとくに東側は、上面が広くなり櫓台状になっています。
北側は全面1.0m前後の低土塁で、南側は東側の半分に土塁痕跡が見られます。
東と西の土塁の間は比較的削平がよい郭となっており、中央付近で食違い土塁により二分割されています。
西側の郭は、南西角に以前の山道が入っておりこれが本来の虎口であれば、土塁前面の窪地(空堀?)に沿って
北の土塁の手前で折れ土塁に沿って東に入るのではないかと思われます。
以上の様に、案外はっきりとした遺構が見られますが、全体に全長が50m前後の小規模なものです。
なお北斜面には東端部に張り出した小郭、西端には竪土塁が20m位見られます。
東側の櫓台背面の根元には、空堀状の窪地がありました。

西郭南側写真

西郭北側写真

中央土塁写真

空堀?写真

東郭櫓台背面写真

竪土塁写真

  • 参考文献

株式会社 新人物往来社
  日本城郭体系 第10巻 滋賀