井ノ内城

井ノ内城縄張図

美作市南部の下山、吉野川右岸に聳える標高252.4mの大仙山に井ノ内城は築かれています。
川沿いの下山の集落から見る大仙山は険しく、美作国の山城の図面では集落の中の小学校(廃校)から山道が書いてあるが、
どうしたものか考えていると地元の方に話を聞く事が出来、自分の持ち山が大仙山の西の尾根なのでそこから上る山仕事の道を
教えていただき山頂を目指しました。尾根を上り詰めると最初に目にするのが尾根を完全に分断する二重堀切で奥の郭上面より
堀底まで20m近くあります。この堀切の南側を登ると横堀があります、この横堀に対して8本の竪堀が取りついています。
横堀の東は非常に綺麗に残った箱掘りあります。これほど残りのよい箱掘りは他では見た記憶がありません。箱堀の東の端は
クランク状になっており何の為の構造か分かりません。クランクの先には尾根がありこの尾根は根元で堀切で分断されており
堀切の先は5本の竪堀が掘られています。このように西から南の斜面は数種のパーツで厳重に守られていますが、
郭そのものは明確な削平が行われていないものも少なくなく、山頂部分(三角点のあるかってはお社が有ったようです)と
その南の郭には土塁が有りますが、それ以外の北に延びる尾根上の郭の現状との落差は何が原因でしょう。


二重堀切西より写真











二重堀切東より写真













箱掘クランク部写真














箱掘写真
















横堀と竪堀写真
















  • 参考文献

  美作国の山城