軽部山城

軽部山城縄張図

総社市の南、倉敷市との境に標高200m級の山が東西につながります。
その中で標高244.1mの軽部山があります。
軽部山から東には福山城に尾根がつながります。
軽部山城は山頂から西に高梁川に張り出した尾根の標高190mのピークにあります。
山頂は、中央が浅い空堀状の地形を挟んで東西の郭からなります。
東の郭は北、南、東に土塁の痕跡が残り、南東角に南のテラス状の郭から上がる虎口があります。
北は一段低くなり三方を土塁が残ります。
西側の郭は、西に土塁が明確に残りその下には腰郭が見られます。

西側の郭南西角には軽部山城の最大の特徴、二本の竪土塁と考えるか三本の竪堀として考えるかは別として。
その2本の竪土塁状の物が長さ30m幅10mで斜面を10mで降り先で閉じてしまっています

この様な構造は、同じ岡山県鏡野町にある三塚の壇・岡の乢城にも見られましたが、こちらの場合
南東角に虎口が開いていました。
この様な構造を持つ城が、他にもある事をご存じの方はお教えいただけないでしょうか。
東西いずれの郭内部は削平が甘く、陣城との思いを持ちました。


竪土塁

竪土塁先端

  • 参考文献

中世城郭研究