上赤坂城縄張図(国土地理院の電子地形図25000)
ツイッターで上赤坂城が伐採されたとする新聞記事が流れていたので行ってきました。
整備がされたと思ったが実際は、二の丸(北のピークを二の丸、西のピークを本丸とするのは城郭大系に従います)の一部で、植林が目的でないかと思いました。
現状は、2008年(写真は殆ど2008年ものです)と比べると、樹木が大きくなり見通しが悪くなり、本丸は藪がきつくなっていました。
上赤坂城は千早赤阪村中心より南へ約2km、金剛山の尾根の標高344.2m(比高約220m/赤阪村中心部)ピークに位置します。
上赤坂城で注目の箇所は、主郭の南から西にかけて掘られた空堀で、幅4m、深さ最大で3mの規模で約60m続き直角に西に折れています、その先は笹薮で確認できていませんがまだ続いている様に私は思います。
二の丸の東斜面は急傾斜にもかからず、上下の2段の空堀が見られ、上段は明確ではありませんが私は空堀と見ました。北の尾根は規模の大きい2重の堀切で遮断されています。
以上の様な上赤阪城の縄張りは、南北朝期の楠氏に関連したものでは無いと私は思います。
本丸北先端写真
本丸南空堀写真
二の丸東下空堀写真
二の丸東上空堀写真
二の丸北堀切
二の丸先端竪堀写真
遠景写真
- 参考文献
株式会社 新人人物往来社 昭和56年3月15日 発行
日本城郭大系 第12巻 大阪・兵庫
戎光祥出版株式会社 2016年3月1日 発行
城郭談話会編 図解 近畿の城郭Ⅲ