一乗山城更新

 一乗寺山城縄張図(国土地理院の電子地形図25000)

f:id:temeraire1839:20190812183625p:plain

 

京都市左京区曼殊院の東、国土地理院の地形図で標高442,2mの三角点のある山(てんこ山と呼ぶらしい)に一乗寺山城はあり、ここには比叡山ドライブウエイの途中にある一本杉から尾根伝いにたどり着く事が出来ます。三角点から南西方向に続く尾根上に3か所の城郭遺構があります。三角点のある所の北の遺構は、3か所の内一番規模が小さく北側に切岸と一部に土塁が見られ、西側には南に降る空堀(道かも?)があります。中央の遺構は一番規模が大きく、東側に明確に食い違い土塁による虎口が見られ、その東の北側に正体の分からない土塁があります(後世の改変の跡かも?)。さらにその東は2重の堀切で守っています。さらに西から南にかけて深い空堀で尾根を分断しているのが見られます。南の遺構は土塁により北と南に2分割しており北部は平坦な削平地で北端に虎口があります。南部は北から西にかけて土塁に囲まれた内部に意味のよく分からない低い段が見られます。一乗山城で注目すべき点はこの南と中央の遺構の西斜面の京都盆地方向の切岸が高く竪堀列(畝掘)も見られます。このことは京都盆地から進攻してくる勢力に対応するものではないかと私は考えます。北の遺構の東に数段の削平地の遺構があります。

南遺構虎口土塁写真

南遺構虎口写真

南遺構土塁写真

f:id:temeraire1839:20190812221034j:plain

南遺構畝掘写真

 

中央遺構西空堀写真

f:id:temeraire1839:20190812220923j:plain

 

中央遺構北西部土塁?写真

f:id:temeraire1839:20190812220736j:plain

 

  •  参考文献

           近江の城友の会

                  近江の城 26号