岡山県真庭市のJR新姫線久世駅の北方の聳える標高540.3mの山が大寺畑城で、
深い谷で隔てられた南の旭川に沿って東西に長く連なる尾根が陣山です。
陣山は、「美作国の山城」によると天正8年の宇喜多勢の大寺畑城を攻める際の毛利の陣城と紹介されています。
久世神社の背後から尾根を上るとすぐに送電鉄塔があり、この付近から尾根沿いに削平地が約3kmにわたって延々と続きます。
多くの削平地は過っての山道と混在しているので、私には城郭遺構との確信が持てませんでしたが、
標高350m付近のNTTのアンテナ跡(最近撤去されたようです)の背後のB地区と、標高459.2mの山頂周辺のA地区は
間違いなく城郭遺構でした。
他に、B地区の西には広い削平地が数段続き尾根上も広い平地になっていて一部切岸も見られましたので城郭遺構と思いましたが
今回は、図面をとれていません。
A地区
標高459.2mの山頂周辺から西に尾根上を続いています、約10m前後の幅の削平地が続き北側(大寺畑城方向)に1m前後の土塁が見られます。
2カ所土塁で、削平地を分割しています。
南側斜面には、数段の削平地が確認できます。
北側、土塁の下には道らしきものがあり、そこから上がる数箇所の虎口らしき物も見らえれます。
B地区
NTTのアンテナ跡地の背後にあり、100m以上の削平地が続き、西端は一段高くなっています。
西端の郭の北には0.5mの土塁があり、北東角には土塁に囲まれた張出があり虎口に関連するものと思われます。
西端部虎口写真
- 参考文献
第二十五回国民文化祭津山市実行委員会
美作国の山城
(現在「美作国の山城」は全てをインターネットpdfファイルで見ることができます)