牢屋・首切り場?

牢屋・首切り場概念図(国土地理院の電子地形図25000)

最初に結論から示すと、今回のものは限りなく城郭遺構では無いと私は思います。
いつもの様に、城の情報をネットで探していると「三重の山城巡りへようこそ」という
サイトを見つけました。
内容を見ると、三重県の城では必ず見るブルーのプレート松猪さんのサイトの様です。
その中で松阪の城の中に、美杉村松阪市嬉野町の境界の白口峠に牢屋・首切り場とされているものがありました。
遺構として、土塁、空堀とされているのに非常に興味を持ちました。
色々調べましたが、全く情報がありません。
そこで現地を自分で確かめようと思い出かけました、
白口峠は現在道がハケテているため車で行けず途中から徒歩で向かいました。
現場は、峠の南のピークの東斜面で幅25m長さ60mの規模で削り込み高低差10m強の斜面を作っています。
その斜面の、上、東辺に高さ2m強の切岸がありその外側は約2mの空堀になっていました。
形態的には、滋賀県彦根市の桃原城の土塁に似たものです。
以上の様な現場を見て最初の印象は、過っての峠道が斜面を巻いていたのかと思いましたが、
峠の西にはそれにつながる道の痕跡は見られずそれは無いように思います。
城郭とは思えないような現地の状況ですが、一つ疑問な所は東西の先端部(下)が土塁状に延びていることです。
帰りに白口の在所で聞きこみを行うと、牢屋・首切り場の事は記憶にないが峠には番所があった聞いているとのこと、
美杉村の資料館の方のお話は、白口峠の城郭遺構や牢屋・首切り場の伝承は知らない、
峠の嬉野町側に造林業をやっている人がいるのでその方の仕事ではないかと言われていました。
気になっていることは、当然あるべきブルーのプレートが有りません若しかして別な場所を見ているのかもしれません、
牢屋・首切り場について情報をお持ちの方がいらっしゃったらお教えいただけないでしょうか。

全景

東側土塁、空堀

西側先端土塁?

  • 参考文献

webサイト
  三重の山城巡りへようこそ