牛の皮城縄張図(国土地理院の電子地形図25000)
尾道道の尾道北ICの北東に接する標高215.5m(比高140m)の山が牛の皮城です。
城の遺構は山頂部と、北の尾根の標高約161m(比高80m)2か所にあり、尾道道の工事により北の尾根は発掘調査が行われ、その結果は牛の皮城跡・曽川2号遺跡としてまとめられています、これによれば破壊されたのは西側が主で北先端の畝堀の大部分が無くなっていますが、尾根上の郭は形が分かるくらいは残っているようですが、郭の中は藪なので足を踏み外すのが怖く今回よく見ていません。
北尾根の東斜面の竪堀から堀切まではよく残っていました。
山頂の遺構は、四段の郭がありそれぞれの切岸が高く、主郭に至るルートを探すのに時間が掛り苦労しました。
東の山との間の鞍部に面して多数の竪堀が見られ、北は大きな竪堀が3本、その上の緩斜面には短い竪堀が数本、南に回り込んだ急斜面にやや長い竪堀が見られます。
東側の切岸は高く最上段の郭(主郭)には登れず、竪堀のある緩斜面を反時計回りに進み竪堀が入り込んでいる所を越えると郭がありその先は三段目の郭に出るが約5m四方の窪地があり普通考えれば溜池の様ですが、私はこれは一種の堀ではないか、2段目の郭に登るルートがこの窪地の手前に下りてきている事と合わせて思いました。
西の先端には2重の堀切と、竪堀があります。
私は広島からの帰りは国道486号で府中、神辺、井原、総社のルートを使いますが、広島県の中世城館を歩くを見るまで牛の皮城の麓を通っていることを意識せずいました。
北城写真
北部竪堀
東部竪堀
堀切部
?窪地
南城写真
北端竪堀
北部竪堀
東部竪堀
3段目郭 奥に主郭
3段目郭西北端?窪地
西端堀切
遠望写真
- 参考文献
株式会社 渓水社 令和3年2月1日 発行
表 邦男氏著 広島県の中世城館を歩く
財団法人広島県教育事業団 平成17年3月31日発行
財団法人広島県教育事業団発掘調査報告書12集
牛の皮城跡・曽川2号遺跡
埋蔵文化財発掘調報告書査(1)